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セクシーな大人の女性って?【市川真人・大人の恋愛特別講義】

市川真人

TBS「王様のブランチ」ブックコメンテーターでおなじみ、早稲田大学准教授の文芸批評家・市川真人先生が、現代女性が抱える恋愛の疑問を、文学的観点からお答えします!

今日のテーマ……「セクシーな大人の女性」です。では、早速見てみましょう!

 

「セクシーな大人の女性」とはどんなひとか? 疑問がでたらまずは「Google先生」に聞いてみるのがイマドキだろうと「セクシー 女性」で検索すると、出るわ出るわ、いろんな答えが出てきます。なになに「上目づかい」「口を半開き」「胸元が見えそう」……ってマジですか?

男はそれほど馬鹿なのかと、しみじみ若き日の自分を省みれば、たしかにそんな日がなかったとは言いませんが、ぶっちゃけそれは脳内の9割方がエロと妄想で埋まった中学生男子の話。Nosh読者のみなさんが気を引きたい相手がそれほど単純とは思えません(というか、そこまで単純な「セクシー」を求めるオトコは正直いかがなものか。単純な恋愛と単純なセックスが待ってる気がしませんか?)。

違う言い方をすれば、「こういうのがセクシー!」的な型にはまった「無差別攻撃」はまだまだコドモむけ。「大人の女性のセクシー」感は、それを身に纏う女性の側にも、誘惑される男性の側にも(もちろん同性どうしでも)応用力が問われる、一期一会のオーダーメイド、「その相手がセクシーと感じる、他のひとは知らないポイント」をいかに見つけるかが鍵になります。

 

『伊豆の踊り子』や『雪国』で知られるノーベル文学賞作家・川端康成が書いた『眠れる美女』という中篇は、主人公が娼館めいた建物で女主人の口上を聞く場面から始まります。

娼館といえば下着だ谷間だ紅いリップだと、わかりやすいセクシーが詰まりがちな場所ですが、ここにいるのはタイトルどおり、「眠り通しで、始めから終りまでわからないんでございますからね」の眠る美女。もうとにかく、話しかけようが揺すろうが、なにをしようが起きはしない。

「だったら触り放題じゃん」とがっつくのは中学男子的なメンタルで、もう老境が近づいている主人公は、掛け布団から出た右の手先が頬に埋まるやわらかさや髪のあいだから覗く耳たぶの赤み、握った手首に打つ脈拍などにうっとりと、静かなエロスを感じます。

美女にしてみれば薬かなにかでただただ眠っているのですが、それだけで主人公に過去にないほどの興奮を感じさせるという、まったくもってオトクな話。がんばって上目づかいや口半開き、胸元チラリと除かせるなんて小細工が、阿呆らしくなってきます。

 

こうやって読めば、ほとんど「フェチの世界」に聞こえるかもしれませんが、他所事として聞くなら特異な趣味でも、落としたい相手のそれは秘密のパスワード。知ってかかればもう彼の「セクシー」はあなたの掌の上ですよ。(早稲田大学准教授・市川真人)

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